2025年6月10日火曜日

紫陽花の「つゆ」

 いよいよ梅雨に突入。雨が降る前の、どんよりした曇り空を見て、私の今の気持ちはこの空のようだ、と言った御仁がいる。いわゆる鬱状態にある人の偽らざる気持ちだろう。それに比すると、曇り空から、いざ雨がシトシトと降る梅雨はどのように人は感ずるのだろうか。

 東京新聞の連載マンガ『ねえ、ぴよちゃん』にはいつも慰められる。今朝の四コマ漫画は次のように描かれていた。

  「宮司(ぐうじ)さん 梅雨だねえ」(ぴよちゃん)
  「梅雨だねえ」(宮司さん)

  「兄貴(あにき)「つゆ」ってなんですか?」(縁の下にいるネコの弟分)

  「朝 花についとる「つゆ」は わかるやろ」(兄貴分のネコ)
  「ええ」(ネコの弟分)

  「雨は雲からたれる「つゆ」なんや」(兄貴分のネコ)
  「へー」(ネコの弟分)

 ぴよちゃんと宮司さんは傘を差して歩いている。そのお互いの会話が最初の場面である。次の場面は、その会話を縁の下で聞いていた二匹のねこ同士の最初の会話である。三つ目は兄貴分のねこが身近な「つゆ」について説明し始める場面である。その花にはちゃんと絵(朝顔?)が載せてある。最後の場面がクライマックスで、傘を差して歩行を進める、宮司さんとぴよちゃんの差す傘が示す後ろ姿、それに比べ縁の下であろうか、傘差さずに済み、にこやかに兄貴分のねこがする「梅雨」の説明に、弟分のねこが感心している場面だ。人間同士の会話が先行するが、兄貴分のネコの蘊蓄(うんちく)に読んでいる「私」も思わず納得させられた。

 読むこと、わずか数秒で、人の心を和(なご)ませる。青沼貴子さんの2896回目の作品だということだ。ほぼ8年余り毎日物語をマンガ四コマに表現しておられる作者に敬意を表したい。迫田さんは、下記のサイトで紹介のあるように、珍しい赤い紫陽花をお載せになっている。https://sakota575.webnode.jp/%E6%97%A5%E8%A8%98/

 私も、ぴよちゃんとみことばに励まされて、天から降ってくる「つゆ」を身にいっぱい受けたいと思う。そのような私に先駆けて、既に「つゆ」を受けている庭の紫陽花を載せさせていただいた。

雨や雪が天から降ってもとに戻らず、必ず地を潤し、それに物を生えさせ、芽を出させ、種蒔く者には種を与え、食べる者にはパンを与える。そのように、わたしの口から出るわたしのことばも、むなしく、わたしのところに帰っては来ない。必ず、わたしの望む事を成し遂げ、わたしの言い送った事を成功させる。(旧約聖書 イザヤ55:10〜11)

1 件のコメント:

  1. 「ぴよちゃん」の話だ・・・と読み進んでいったら、突如「迫田」の名が。ふふふ。明日6/12の記事には「梅雨」のこと、書こうと思っています!

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