2023年12月1日金曜日

生きとし生けるものの願い

叢(くさむら)に イナゴ見つける のどかさよ
 あっという間に、師走に入った。熱い夏が長く、秋に入ったはいいが、例年よりははるかに短く、瞬く間に、北国の大雪情報に接する季節となった。月曜日(11/27)、川縁を散歩している時に、写真のいなごを見つけた。生きとし生けるものを発見すると何やら、ほっとする。「ああ、君もがんばっているんだね」と声をかけたくなる。

 そう言えば、昨今、古利根川には、川面に魚が飛び跳ねる姿をよく散見する。水鳥は鴨が「ピヨーピヨー」と声立てては、隊をなしながら、動き回っている。中には潜る連中もいる。いっぽう、鷺(さぎ)は悠然と立ち構えているようだが、あれは獲物を虎視眈々と狙っているのだろう。かと思うと「しらこばと」がこれみよがしに、川面をかすめては舞い上がり、優雅に飛び交っている。カラスも負けじとばかり、川中に入って行水をしている。我もまた、人の子として、この自然の豊かさを味わわせていただいている。

 こうしている最中にもウクライナで、パレスチナで戦争は絶えず、気候変動の影響は世界の最貧国を襲っていると言う。ひとときも安閑として過ごせぬ我が地球の姿を思う。それだけでなく、まわりには病で苦しんでいる同胞がたくさんおられる。いや我が健康体にも老いの衰えは隠しようがない。師走は、またクリスマスの季節でもある。2000年前に私たちの罪を贖(あがな)うために、神の子イエスが人となって地に降られたことを思う。

今の時のいろいろの苦しみは、将来私たちに啓示されようとしている栄光に比べれば、取るに足りないものと私は考えます。・・・私たちは、被造物全体が今に至るまで、ともにうめきともに産みの苦しみをしていることを知っています。そればかりでなく、御霊の初穂をいただいている私たち自身も、心の中でうめきながら、子にしていただくこと、すなわち、私たちのからだの贖われることを待ち望んでいます。(新約聖書 ローマ人への手紙8章18節、22〜23節)

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