2012年10月3日水曜日

自由になった金持ち

収穫の秋がやっとやってきた!
イエスは、彼に言われた。「きょう、救いがこの家に来ました。・・・・」
                   (新約聖書 ルカ19・9)

エリコの町は金持ちザアカイの家、そこでこの事件は起こりました。主イエスの前に立って、彼は宣言します。—「私の財産の半分を貧しい人たちに施します。また、だれからでも、私がだまし取った物は、四倍にして返します。」こうして男は、長い人生でこつこつと蓄えた身代を棒に振るのです。

それは間もなく町のうわさになります。さて、そこで大新聞の記者がザアカイのところへインタビューに来たとすれば、こんなことになるでしょう。—まず記者が質問します。「失礼ですが、ザアカイ氏。金庫を空っぽになさったというのは、どういう心境の変化ですか。」

ザアカイは答えます。「イエスのことはご存知ですな。実はあの方がここにお見えになったのです。」

記者—「率直に申し上げて、あなたはかなりあくどい商法でもうけなさったようですが。これはいわゆる償いということですか。」

ザアカイ(とても真剣な顔つきで)—「償い、ですって? 我々には、わずかひとつの罪でも償うことはできませんのだ。それはイエスにお会いした人なら、すぐにわかることなんですがね。しかし、イエスはどんな罪でもおゆるしになることができます。彼は、世の罪を除く神の小羊なのです。」

記者(驚いて)—「はあ。しかし、自分で償うことは何一つできないというのなら、どうしてまた、金庫を空になさったのです?」

ザアカイ(笑いながら)—「イエスが私を金から自由にしてくださったからですよ。私は金の奴隷でしたからね。」

ああ、主イエスよ! あなたは、力強いお恵みにより罪を消し去り、自由にしてくださるお方です。この恵みを我らにも味わわせてください。
                      アーメン

(『365日の主』ヴィルヘルム・ブッシュ著岸本綋訳10月3日より。)

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