2018年12月23日日曜日

わが心の王 A・ドーフラー

寒空に 真紅輝く 薔薇の花 造り主をぞ ほめあげまつる
天は喜び、地は楽しみ、海とその中に満ちるものとは鳴りどよめき、田畑とその中のすべての物は大いに喜べ。そのとき、林のもろもろの木も主のみ前に喜び歌うであろう。主は来られる、地をさばくために来られる。主は義をもって世界をさばき、まことをもってもろもろの民をさばかれる。(詩篇96・11〜13)

「主は来られる」ということは、旧約聖書の中を流れる喜びのしらせです。「きょうダビデの町に、あなたがたの救い主がお生まれになった。このかたこそ主なるイエス・キリストである」という喜びのしらせが、世界の果てまでのべ伝えられる日を、神の民たちはどんなに待ちのぞんだことでしょう。この主は、おとめマリヤより生まれたイエスとして現われたのです。このかたこそは「その翼には、いやしの力を備えて」救いのためにこの世においでになったのですから、すべての人々は喜ぶべきです。

 すべての造られたものたちは喜び歌って、「地は楽しみ、海とその中に満ちるものとは鳴りどよめき、田畑とその中のすべての物は大いに喜べ」と叫ぶのです。すべての造られたものは、喜びに歌わなければなりません。なぜなら、彼らの王がこの世の救い主として地にくだり、ヘビのかしらをふみにじって、サタンの力を砕かれたからです。

 主を信じる者たちに、イエスは真理をもって来られます。「わたしの父から聞いたことをみなあなたがたに知らせた」。わたしたちはイエス・キリストのうちに、神の完全な、また最後の啓示を見ることができます。わたしたちはもうこれ以上に、神からの霊的な新しい真理を待ち望むことはありません。生けることばであるイエス・キリストによって、聖書の中にことばとして完全な真理を与えられています。魂の救いにわたしたちをかしこく目ざめさせるすべての必要なことが、はつきりとわたしたちに知らされているのですから、わたしたちは心から喜ばなければなりません。

 一方、イエスはまた、この世をさばくために来られたのです。この世の中は不義と不正にあふれています。国々も王国も、正義を行なっていません。不道徳がますます栄え、ついには罪が勝ち誇るのでしょうか。いいえ、イエスが王なのです。イエスが正義と力によって、この世をすべられるのです。イエスが国々の境を定め、この世の王たちや、為政者を導かれ、この世の民を導かれるのです。ですから、たとえ戦争の危険がせまっても、四方に悪が横行しても、恐れおののくことはありません。キリストは王であり、キリストを信じる者たちを、お守りになるのです。地獄のとびらは、キリストの教会に逆らうことはできません。また、なにものといえども、信じる者から福音を奪うことはできません。

祈り

 いつくしみの救い主、イエスよ。わたしはあなたを、わが主、わが神、この世の王、あなたの教会の祭司長とあがめまつります。人類の唯一の救い主、天と地の唯一の王として、あなたをおそれ敬います。わたしたちの心の中におはいりになり、あなたの愛とあわれみをもって治めてください。わたしのあやまちをおゆるしください。そしてどんな苦しいときにも、わたしをささえてくださるあなたに、忍耐づよくお仕えできるようお教えください。

 あなたがおえらびになった者たちとともにみ座に近く生きて、み名をたたえ、いけにえとなった小羊なる神の子の栄光をたたえることができますよう、また終わりの時まで忠実な者となることができますよう恵みをお与えください。 アーメン 主をたたえます。 アーメン

(『いこいのみぎわ』A・ドーフラー著松尾紀子訳97〜99頁より引用)

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