窓辺から見た雪景色(昨日のものですが、昨晩、今朝と大きな揺れを感じさせられました) |
愛する読者、兄弟姉妹へ、
この書物もこれで終わろうとしています。けれども、また読みかえしてくださらないでしょうか。二度目に読むときは、最初よりも、得るところが多いかもしれません。あなたの読みかたが正しければ、三度、四度と度を重ねるごとに、新しいことを発見することもあり得るのです。そのためには、第一に必要なことは、この本の活字を、単に文章とか、一つの章にまとめられたものとして、目で追って読むのではなく、聖霊によって心が照らされることを、祈りながら読むこと。第二に、しるされている内容について、一語一語かみしめ
て、静かに黙想すること。第三に、見いだした真理を、自分の魂と生活にあてはめ、役立てるということです。深く考えもせず、注意も払わずに読む習慣がついているために、一番重要な点を見落とす人は、驚くほど多いのです。
聖書を読むことは、他の書物を読む場合とは違っています。たいていの場合、書物は、一読すれば、その内容をとらえることができるものです。しかし、聖書は、神ご自身によって書かれていますから、その内容は深遠で測り知ることはできません。この金鉱は、あなたがどのように深く掘り下げても、掘りつくすことはできません。掘るたびごとに、
心の宝をより豊かにする黄金のかたまりを、あなたは必ず掘りあてるでしょう。この不思議な本の中に、あなたは、何を見出したかを、他の人に教え、そして、
彼らは何を探しあてたか尋ねなさい。そうすれば、あなたは、あるいは、生涯かくされていたかも知れない金塊を、見いだすことができるのです。
聖書に対する自分の知識を、他に誇るために読んではいけません。それは、あなたの心の中の古いアダムがすることです。聖書に見いだした真理を、自分の生活と行為に生かすために、読みなさい。そうするならば、あなたは、みことばを読むことによって、たしかに、さいわいを受けるでしょうし、また、あなたが、天の宝をわかち与える人々は、主の祝福にさずかるでしょう。
このような心がまえで、聖書を読むことを約束なさいますか。主にむかって答えてください。たとい、あなたが誰であろうと、あなたは聖書を読まねばならないということが、わたしにはわかっています。聖書を読むことによって、あなたは、主から限りない恵みと、知的成長と、霊的な光と、義と、心の平和と喜びを授けられるということも、わたしは確信を
持って断言することができます。主は、あなたをすべての真理に導いて、その真理を語らせたもうでしょう。この真理こそ、あなたが聖書の中に探し求める宝であることを、決して忘れてはなりません。
さらば、友よ、さらば。魂の回心のために祈ってください。信ずる者の救いのために祈ってください。このわたしのためにも祈ってください。わたしは、ひとりの巡礼者にすぎない。だから、やがて、あなたに会うでしょう。あなたがつながっているからだに、わたしもつながっています。あなたと同じように、わたしも収穫のための働き人です。しかし、畑が広いので、わたしたちは、今まで顔も会わせることがなかったのです。収穫の主のために働く忠実な僕(しもべ)になりましょう。そうすれば、わたしたちは、大いなる刈り入れの日には、お互いに相見えることができるでしょう。
あなたは、今日、多くの人々が、滅亡への広い道を捨てて、永遠の生命への狭い道にむかっていることを喜んでいるのですか。あなたは、多くの人々が、主にあがなわれておりながらも、み霊の招きに耳を傾けず、主の救いをこばみ、主との交わりに喜びを見いだすことができなくて、悲しんでいるのですか。あなたは、主を愛し、主の御国を愛しています。そうではありませんか。あなたは、兄弟を愛しています。そうではありませんか。
神のことばを黙想するにあたって、次の二つのことを、いつも心に覚えておくようにしましょう。1、わたしたちは、生まれながら堕落した、汚れた者だという自覚を持つこと。2、主イエスとのつながりを強めること。主の御名によって。
さらば。
(『あらしと平安(原著書名A Faithful Guide To Peace With
God)』ロセニウス著岸恵以訳1961年版529〜531頁より引用。著者ロセニウスはスウェーデン人で1816年に生まれ、1868年に召された人である。日本ではあまり知られていないが、この本は珠玉の書であり、引用者にとって教えられることの多い本である。最後の文章をほんの少しお知らせする。馥郁ふくいくとした芳香を感ずる。下記に記した聖句は著者最愛のみことばの一つであると引用者が判断するものである。)
何の働きもない者が、不敬虔な者を義と認めてくださる方を信じるなら、その信仰が義とみなされるのです。(新約聖書 ローマ4:5)
感謝に絶えません。今からまた、いのちの書を喜んで読みます。
返信削除「いのち」の書、なんて素晴らしいことばでしょう。ありがとうございます。
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