山茱萸(さんしゅゆ) 蒼空仰ぐ 古木なり |
それにしても関東の冬の空はどうしてこうも青いのだろう。どんよりとした冬空のもとで育った私たちは事あるごとにそう言っては互いに喜び合っている。光が満ちている世界は文句なしに私たちの心を豊かにしてくれる。山茱萸も老いたりとは言えどもそうして黄色い花を懸命に咲かせてくれているのだろうか。
ほら、冬は過ぎ去り、大雨も通り過ぎて行った。地には花が咲き乱れ、歌の季節がやって来た。山鳩の声が、私たちの国に聞こえる。いちじくの木は実をならせ、ぶどうの木は、花をつけてかおりを放つ。わが愛する者、美しいひとよ。さあ、立って、出ておいで。(旧約聖書 雅歌2章11節〜13節)
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