「『荒らす憎むべきもの』が、自分の立ってはならない所に立っているのを見たならば(読者はよく読み取るように。)ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。・・・ただ、このことが冬に起こらないように祈りなさい」(マルコ13・14〜18)
『荒らす憎むべきもの』とは多分ローマの軍旗(※)を指したものであろう。ここにイエスが『読者はよく読み取るように』と言い給うたのは、マタイ伝によって見ると、ダニエル書9章の26、7節を読む者悟れという意味であることがわかる。
そこにはキリストすなわち『メシヤが断たれる』ことも、エルサレムの『町と聖所を破壊する』ことも預言している。イエスは今ダニエルのこの預言は確実に成就すべきことを裏書きし給うたのである。
かような惨事が雨と天候に悩まされる『冬』に起こっては一層みじめである。さればそのために祈るべく命じ給うた。イエスの死後エルサレムにある信者たちがこの預言を信じて、エルサレム滅亡の時に早く逃れたのは周知の事実である。
祈祷
昔エルサレムにあるあなたのしもべらを顧み給いし主よ、あなたは今も同じ慈愛をもって私を憐み、この世に来らんとする多くの危険より救い出し給えるのを感謝申し上げます。願わくはこの世の『荒らす憎むべきもの』の力より私たちを守って日々に御翼のかげに倚らせ給え。アーメン
(以上の文章は『一日一文マルコ伝霊解』青木澄十郎著313頁より参考引用し、題名は引用者が便宜的につけた。讃美歌154https://www.youtube.com/watch?v=RP6b9jM078s
※青木さんはこのようにローマの軍旗と言っておられる。引用者は軍隊なのかなと思ったが、「軍旗」という表現を通して「荒らす憎むべきもの」と主イエス様がおっしゃった「一者」を受け継いで敢えてそういう表現を使われたのだろう。)
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