『イヴとクリスティーヌ』吉岡賢一※ |
イエスの御一生は実にこのみことばの裏書きであった。イエスは実に身をもってこの二つの戒めを教えられた。而してついに死をもってこの実行の模範を示した。十字架は実にこの二つの戒めの実物教育である。
イエスこそ実に『この二つより大事な命令は、ほかにありません』と断言し得る権威者である。私たちはイエスのようにこの二つを実行し得ないけれども、イエスを先達として、その導き給うがままに歩みたいと切に願うだけの信仰を与えられている。
然り、今はただそれだけである。極めて不充分ではあるけれどもこの理想を与えられ、いつかは主イエスの御救いによって、ここに到達することができると言う望みを持たされているだけでも、大きな財産であると私は思っている。
祈祷
神様、『この二つより大事な命令』。たった二つですが実に大きいです。あまり大きくて到底私には及びもつきませんが、理想としてだけでもこれを与えてくださったことを感謝致します。毎日少しずつでも、これに向かって歩を進めさせて下さい。アーメン
(以上の文章は『一日一文マルコ伝霊解』青木澄十郎著296頁より参考引用し、題名は引用者が便宜的につけた。
※この絵に惹かれて、アンデルセン原作で赤木かん子文堀川理万子絵の『イブと小さいクリスティーネ』という作品を読んでみた。その中に次の手紙が載せられていた。
クリスティーネ
あなたがお父さんに書いた手紙を読みました。
あなたがあらゆる点で幸福であり、将来はさらに幸福で
あるだろうことがわかりました。
クリスティーネ!
あなたがぼくといっしょになったら、どういうふうになるか
考えてください。
ぼくは、ほとんどなにも持っていない・・・・・。
ぼくのことや、ぼくがどう願うかというようなことは
気にかけないでください。
ただ、あなたのためを考えてください。
あなたは、ぼくに約束したわけではない。
もし心のなかで約束したようなものだ、と
思っていらっしゃるのなら、
ぼくはそれを解いてあげます。
クリスティーネ!
この世のあらゆる喜びがあなたの上にありますように。
常にあなたの心からの友 イブ
心に染み入る手紙だ。)
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