2023年4月2日日曜日

「眠」主主義にしないために

二人して 招くうさぎに 頬(ほほ)ゆるむ
 統一地方選挙が始まった。どの立候補者も自分に投票してもらおうと、名前の売り込みに躍起だ。一昨日もお子さん連れの知人と玄関先で話している時に、名前を連呼する宣伝カーが家の前を通った。子どもは珍しいこともあって車の方に飛び出す。親はあわてて子供の動きを押さえるべく出かける。すかさず、車内から、「わざわざ家から出て来て応援してくださってありがとうございます」との声がマイクをとおして流れた。

 こちらは知人と談笑しているひとときなのに、その時間・場所をこの宣伝カーに体(てい)良く利用されただけである。このような宣伝は身近に経験することだから、それに今更目くじらを立てても仕方ないのかもしれない。そうは言ってもあまりにも情けない。こういう立候補者には絶対投票したくない。頬はゆるむどころか、苦笑せざるを得ず、顰(しか)めっ面になった。

 効能を語らず、いいから飲め、飲めと言われて、誰がそのような薬を飲むだろうか。政策を語り、その是非を問うて欲しい。口先三寸でなく、真実を語って欲しい。そういう候補者に一票を投じたい。そうでないとWBCで世界一になったとしても、野球は一流、政治は三流と言われかねない。東京新聞の投稿川柳に「主主義 脱却したい地方選」というのがあった。何とかしなければならないという思いが私だけでなく、人々にあることを知る。

真実のくちびるはいつまでも堅く立つ。偽りの舌はまばたきの間だけ。正しい者の光は輝き、悪者のともしびは消える。(旧約聖書 箴言12章19節、13章9節)

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