2024年4月20日土曜日

復活の効力(2)知的な効力


出がけに一羽のアゲハ蝶の来訪を受けました。玄関先の植え込みの花がお目当てのようでした。もちろん、彼女はじっとはしていません。数秒後にはどこかへ飛んで行きました。考えてみると彼らほど姿態を次々変えて行く生き物はいませんね。この一枚の静止画面を見ているだけの感想ですが、改めてその衣装の素晴らしさと花との調和に驚かされます。

さて、今日の個所は、いっそのこと省こうと思った作品でした。しかし、何度も読み返すうちに、自らの無知、無能を思い知りました。第二次世界大戦中に物されたと思われるこれらの著者の論稿は、当時鬼畜米英とばかりに「撃ちてし止まん」と意気盛んだった日本人による戦後の翻訳によって紹介されていることを思うと感無量の思いがします。

二 知的な効力

 私たちが新しい生活の場に向かって行くとき、それに相当する結果が、その思考生活にも見られなければならない。コロサイ人への手紙三章は、このことを明白に表現している。

こういうわけで、もしあなたがたが、キリストとともによみがえらされたのなら、上にあるものを求めなさい 。そこにはキリストが、神の右に座を占めておられます。あなたがたは、地上のものを思わず、天にあるものを思いなさい。あなたがたはすでに死んでおり、あなたがたのいのちは、キリストとともに神のうちに隠されてあるからです。(コロサイ3:1〜3)

 ここで「思いなさい」と訳されている言葉は、思考過程のことではなく、思想内容に言及しているものである。だからこれは、今日の平たい言葉で言えば、「この問題をどう思いますか」と言うような場合に私たちの持つ概念を含んでいる。言うまでもなく、これは、「あなたの意見はどうですか」とか、「あなたの考えはどういうことですか」という質問を意味している。復活の力によって、思考は、新しい分野に対して開かれ、新しい内容を盛り込まれるのである。

 こうして、キリスト者は、救われていない人々の心をとらえているような事柄に、その心を煩わされるようなことはなくなる。かんばしくない浮薄な読み物や、肉性を扇動するような芸術、また、低級な激情をあおるような音楽ーーつまり、よみがえりのキリストという基準に調和しないすべてのものを、彼はその思考から遠ざけてしまうのである。

 これは決して、霊妙な、実行不可能な事柄ではない。あらゆる価値ある思想、また、人類の発展に寄与しうるあらゆる知的、美的な努力は、新しい光ーー復活の光ーーの下で、十分に可能であるばかりか、正しい評価もできるのである。欧米の最も偉大な音楽、過去十九世紀の間に生み出された最良の芸術、私たちの最も強力な自由に根ざす政治哲学、最高の文学、など、人生を愉快なものとし、美的、霊的特性の向上に貢献した業績はすべて、直接間接に、よみがえりのキリストに従った人々によってもたらされたものである。

 それだけではなく、思考は更に、復活によって、新しい力を与えられる。数年前、著者は、あるひとりの男を知っていた。彼は教育もなく、回心するまでは、そのような限られた履歴で、完全に満足しきっていた。学問などには、ほとんど関心がないように見えた。また、彼の無関心さは、彼が標準英語につゆほどの考慮も示していないことによって、だれにでも歴然としていた。回心とともに、彼は目ざめた。そして、数年後には、力強い説経者となり、また、将来を期待される神学者となったのである。死が彼の生涯を縮めなかったならば、彼はおそらく、この時代の有数な指導者のひとりになったと思われる。神の復活の力は、いかなる凡庸な人物をも変えて、思想において幅と深さとを兼ね備えた者を生み出すことができるのである。

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