何とも言えぬ美しいある安息日であった。ヤコブとヨハネはイエスの親戚にあたるが、新たにお弟子となった人たちである(※)。アンデレはヨハネとともにすでにバプテスマのヨハネの弟子であったが、先師ヨハネの紹介で二人同時にイエスの弟子になった人である。ヨハネとは仲のよい間柄らしい。
シモンは多分アンデレの兄であったろうが、彼に導かれてお弟子の中に加わったのである。かくして、二人の兄弟の二組が先ずお弟子となって、その頃すでに妻帯していたシモンの家に安息日の礼拝を終わって直ちに案内された。
十二弟子のうちでも最もすぐれた四人のお弟子と初めての安息日の午後を将来使徒中の大立者であるシモン・ペテロの家で過ごされたのである。この午後私もペテロの家の片隅で、その親しい団欒の暖かさに浴したかった。
祈祷
ああ主イエスよ、私をもお弟子の一人にお加え下さい。あなたが肉にあられた時のように、今も一切を捨てて私に従えと宣べられた尊いお声を真実にお聞かせください。願わくは、ペテロの家のように、貧しい私の家にもお入りください。アーメン
(※この「ヤコブとヨハネがイエスの親戚にあたる」という話は、今まで聞いたこともないので、引用者としていささか面食らいました。一旦はカットすることも考えましたが、冒頭のバウムゲルトナーの著書『十二使徒との出会い』があったこと思い出し、念のため調べました。ところが、豈図らんや、同書も「あまり確実ではないが」と前置きしながら、親戚になることの二、三の事実を書いていました。その上、彼は「親戚であってもなくても、彼らはすべての人間関係にまさる愛と交わりのきずなで、しっかりイエスと結び合っていました」と書いていました。青木さんも同じ気持ちでこの文章をもちろん書かれたのではないでしょうか?)
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